企業の記録は、短い登記風の記述、表計算の1行、通知文の段落など、さまざまな形で届きます。形式が変わっても、調査の問いは変わりません。どの企業を説明しているのか。何が分かるのか。どのつながりを根拠づけられるのか。

このガイドでは、ドイツのLB Training — Lindenwerk GmbH、フランスのLB Training — Atelier Rive SAS、英国のLB Training — Merebridge Ltdという3つの架空の企業を使います。登場する人物、登記参照番号、出典は、すべて作成した練習用データです。各国の例は簡略化した架空の見本であり、公式の登記書式ではありません。

目的は、出典ごとの違いを残しながら、断片的な情報をネットワークに整理することです。共通する取締役は、確認すべきつながりになります。所有関係の主張には、別の根拠が必要です。

問いを立ててから、入力方法を選ぶ

まず、問いを絞ります。提示された資料では、3社のうち、どの企業に同じ名前の取締役が記載されているでしょうか。 これは特定の関係についての問いです。アプリに企業を発見させたり、各国の記録を取得させたり、最終的な支配者を判断させたりするものではありません。

目の前の資料に合った入力方法を選びます。

資料適した入力方法判断すること
短い企業記録手動入力どの値を、企業のどの構造化項目に入れるか
複数行の企業一覧CSVからのエンティティ取り込み列をどの項目に対応させ、どの行をネットワークに加えるか
文章で書かれた役員通知貼り付けた文章からのAI提案文章がどの記録や関係を裏づけているか

これらは、情報を取り込むための異なる方法です。同じ企業をすべての方法で繰り返し登録しても、証拠が増えるのではなく、重複が生まれます。練習では、各入力方法に指定されたチェックポイントから始めてください。実際の作業では、記録を追加する前に重複の可能性を確認します。

1. 短い記録を手動で入力する

ドイツの見本では、Companyの記録を作成して企業名を入力します。法人形態、法域、登記参照番号を対応する項目に追加します。他国の似た識別子に置き換えず、参照番号は資料に書かれたまま残してください。

大切なのは、構造化された値と、それを裏づける出典の区別です。詳細パネルの登記番号は、ひとつの値です。付随する出典は、その値がどこから来たかを次の読者に示します。出典の詳細と、対象の記録への引用を追加し、確認に役立つ場合は抜粋や資料内の位置も記録します。

手動入力は、情報が短い場合や、慎重な解釈が必要な場合に特に役立ちます。数行の見本を入力するためだけに、複雑な取り込み処理を組み立てる必要はありません。

2. 取り込む前に、表の項目を対応づける

フランスの見本は、セミコロン区切りの企業一覧です。CSVインポーターで検出された列を確認し、企業名の列をNameに対応づけます。企業を含むファイルでは、既定の種類としてCompanyを選びます。法人形態、法域、登記参照番号も、適切な項目に対応づけます。

定義済みの項目に当てはまらない列は、表示できるカスタム属性にするか、意図的に無視できます。取り込みを反映する前に、行のプレビューを確認してください。空の値、予想外の形式、重複の可能性は、元の表を見ながら確認するのが有効です。

CSV取り込みが作成するのはエンティティです。任意の列にある役員名を、自動的に取締役関係に変換することはありません。出典(Source)や引用(Citation)も自動作成されません。それぞれ明示的に追加します。選択した行は、取り消し可能な1回の操作としてまとめて取り込まれるため、無関係な作業を戻さずに、誤った取り込みを取り消せます。

3. 文章から提案された構造を確認する

英語の練習用通知には、次のように取締役が記載されています。原文との照合のため、引用は英語のまま掲載しています。

LB Training — Mara Voss (training person LB-P-001) is a director of LB Training — Merebridge Ltd.

通知は、LB-P-001をLindenwerkの通知に登場する人物と明示的に同一としています。この作成済みの識別子が照合を支えます。名前の一致だけでは同じことは言えません。フランスの記録では、Atelier Riveの取締役として別の人物、Émile Lenoirが記載されています。

AI用チェックポイントを使い、英語の通知全文を内蔵AI支援に貼り付けます。既存の文脈としてMerebridgeとMaraを選びます。この処理では自分のOpenRouter APIキーを使用します。生成を調査の完了と見なさず、結果を確認してください。

取締役関係の提案ごとに、両方の接続先と裏づけの抜粋を確認します。役員は意図した人物でしょうか。企業名は既存の記録と一致しますか。文章はその関係の種類を本当に支えていますか。提示された言葉から所有関係が分からない場合、所有関係の提案は却下します。

モデルの実際の応答は変わり得ます。明確な文章でも特定の提案が保証されるわけではなく、検証に通った提案にも人の判断が必要です。確認後、自分が選んだ項目だけを反映します。

同じ人物が2社につながる。その先に何が言えるか

MaraからLindenwerkとMerebridgeへの取締役関係は、最初の問いに答えます。読者は、その人物と各役職の出典を確認できます。Atelier Riveの取締役はÉmileです。MerebridgeにはOwen Reedも記載されています。

これらの役職は、LindenwerkがMerebridgeを所有していることを証明しません。練習用データでは、その暫定的な所有関係の主張を「異議あり」として残し、調査メモと訂正を添えています。所有関係は不明のままです。推論を退けたことは、所有関係が存在しない証明にはなりません。

ここから言えることは具体的です。提示された資料ではMaraがLindenwerkとMerebridgeの取締役とされ、その役職がネットワークに表現されている一方、通知から所有関係は分かりません。この説明を書くのは調査者です。このワークフローでLage Bureauが完成済みのデューデリジェンス報告書を生成するわけではありません。

表示を変えても、情報は保つ

アプリを英語とドイツ語、またはダークとライトに切り替えてみます。操作画面は変わりますが、企業名、入力した値、出典の文章は、提供されたまま残ります。複数言語の記録を扱う場合、表示の好みが調査対象の資料を勝手に書き換えないことが重要です。日本語対応は現在、このウェブサイトが対象であり、アプリの操作言語は英語とドイツ語です。

編集できるネットワークは、現在のブラウザプロファイル内に、暗号化されずに保存されます。このプロトタイプでは架空の情報または機密性のない情報を使い、手動で持ち運べるコピーが必要な場合は、検証付きのNetwork JSONエクスポート・インポートを利用してください。

国をまたぐ企業ケース(英語)、または入力と確認の仕組み(英語)を見てください。確かめたいのは、それぞれのつながりを説明し、その出典に戻れるかどうかです。

出典について

ここに登場する企業名と引用した通知は、この架空の練習のために作成しました。実際の登記機関への問い合わせは行っていません。関連ケースで提供するのは練習用データであり、実在する企業、各国の登記制度、人物についての証拠ではありません。